小田和正の『あの日あの時』を試聴した感想。

小田和正さんのベストアルバム、『あの日あの時』を試聴しながら(正確にはバッチリ買いましたが、まだ流し聴きなので)思うことをツラツラと書いてみます。

 

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タモリさんとの確執の件が真っ先に思い浮かぶ

個人的に『小田さん』と聞いて真っ先に思い浮かぶのが、タモリさんとの確執だったりします。

 

昔、何かの番組でタモリさんが「さだまさしやオフコースは、暗いから嫌いだ」という旨を発言したことをきっかけに、小田さんとタモリさんの関係が険悪になりました。

『根暗(ネクラ)』という言葉を発明し流行させたタモリさんのこと、オフコースやさださんが得意とする内省的なフォークソングの世界観は肌に合わなかったのでしょう。

20年以上前の『笑っていいとも』内のテレホンショッキングに小田さんが出演された際も、新曲のプロモーションを促すタモリさんに対して、「多分気に入らないと思いますけど」と苦笑いを浮かべながら応戦する小田さんが印象的でした。

 

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2015年の2月に行われたフジテレビの中村光宏アナ生野陽子アナ披露宴の会場で、「不仲」と言われ続けていたタモリさんと小田和正さんが互いに握手を交わし、和解したというニュースが話題になったのは記憶に新しいですね。

さらにスピーチではタモリさんが『今日は小田さんに会えて良かった』と話し、再び握手を交わしたとのことです。

 

オフコース時代の代表曲でもある『さよなら』と『言葉にできない』を聴きながら、「ああ〜、確かに暗いなあ・・・」と、「でも、いい曲だよなあ」と、小田さんとタモリさんの『あの日あの時』を思い浮かべ感傷にふけってしまいました。

 

小田和正が『世代を越えて愛されてる』理由

先述したとおり、小田さんの紡ぐ世界観はどこか内省的です。4畳半フォークが全盛だった頃のこぢんまりとした歌詞やメロディラインを踏襲した先のバンドサウンドが『ニューミュージック』と呼称されていた時代ですから、そのニューミュージックの最先端を走っていたオフコースも、やはりどこか”暗い”のです。

 

・・・ただ、筆者的には小田さんの書く曲の世界観についての印象って『暗い』とはちょっとニュアンスが違っていて、どちらかというと『悲しい』という表現の方がなんだかしっくりきます。

さらに突っ込んで自分の価値観を勝手に語らせてもらうと、人間の根源的な感情は『悲しみ』なんじゃないか?と思うんですよね。『愛』とか『喜び』とか、そういうポジティブな感情も結局、『悲しみ』という根源的な感情の上に成立しているものだと思っていて。

 

「じゃあその根拠は何なんだ?」と訊かれれば、「小田さんのベストアルバム、『あの日あの時』を最後まで聴いてみて下さい」と答えるのが手っ取り早い。嬉しさを歌った曲も、愛おしさを歌った曲も、どこか『温かな悲しみ』に溢れています。

小田和正というミュージシャンが、直球のフォークソング世代からイマドキの高校生まで、あらゆる世代のリスナーから支持され続けているのは、そんな『人間本来の根源的な感情』をくすぐる世界観がメロディ、歌詞、行間に込められているから、という気がします。

 

【記事:ポン酢中毒】

 

 

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