7月から8月にかけて、うなぎを食べる日として日本中に定着している「土用の丑の日」。
けれども、土用の丑の日になぜうなぎを食べるようになったのでしょう?それを考えて決めた人はいるのでしょうか?
というか、、そもそも土用の丑の日って何なのでしょうか?土曜日じゃないんですよね・・・笑
今回の記事では、そんな実は謎の多いうなぎの日の由来や意味について、分かりやすく書いていけたらと思います!
土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は誰が考えて決めたの?
土用の丑の日といえば、夏にうなぎを食べる日として定番ですよね?
土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、江戸時代に平賀源内という蘭学者が考えたといわれています。
平賀源内さんが、近所のうなぎ屋さんに「土用の丑の日はうなぎを食べるようにしないか?」と提案し、
うなぎ屋も「乗った!その日にウチも売り上げが増えるなら助かるわー!」とうなぎの販促に懸命になりました。これが始まりです。
つまり、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は誰が考えて決めたのかというと、うなぎ屋さんの広告PRのためにマーケティングを仕掛けたプロデューサーである平賀源内、それを実践したうなぎ屋さんの両名ということになりますね。
土用の丑の日の由来や意味って?
「どようの丑の日ってどういうふうに書くんだっけ?」と書き方が一瞬分からなくなってしまうことはありませんか?
ついつい、土曜日の「土曜」と間違えて書きそうになってしまいますよね。笑
土曜日じゃなくて土用と書くのですが、それではこの「土用」という聞き慣れない言葉の意味は何なのでしょうか?
土用の説明をするためには、まず二十四節気(にじゅうしせっき)について知っておく必要があります。
二十四節気とは、旧暦で季節を表すために用いる言葉です。2600年前の中国の黄河地方の気候に基づき作られた、とても長い間私たちの間で親しまれてきた暦が二十四節気。
現代では春夏秋冬とざっくり分けられている日本の季節ですが、昔は1年の間に24等分も季節をあらわす日が設けられていたんですね。その分割点を二十四節気と呼ぶのです。
立春、立夏、立秋、立冬など、現代でもおなじみの日も、この二十四節気のうちに含まれています。冬至や夏至も二十四節気ですね。
そして土用とは、二十四節気のうちの四立と言われる立春、立夏、立秋、立冬の前18日間〜19日間のことをいいます。
ですので、土用は1年のうち4回、20日近くあることになりますね。私たちが一般的にうなぎを食べる夏の土用の丑の日は、立秋の土用にあたるんです。
それでは、土用の丑の日の「丑(うし)」とは何なのでしょうか?
牛ではなく丑と常用漢字ではない方で書くので、お気づきの方もいるとは思います。丑とは子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥という干支の丑が由来です。
干支というと、ねずみ年や寅年のように1年を表すことに使われるのがおなじみですよね?けれども実は、方角や月や日にちを数えるためにも活用されているんですね。
アナログ時計を思い浮かべて頂ければ分かりやすいのではないでしょうか?1年と同じく、時間も12に分割して数えられます。また「3時の方向」のように方角を示すときにも便利ですよね?
このように干支で用いられる12という単位は非常に汎用性が高いんです。
そして、土用の丑の日とは、18〜19日ある土用の期間の中で、12日周期で割り当てられている十二支が「丑の日」にあたる日のことを指します。
年によって土用の期間が1月に1日のときもあれば、2日あったりまちまちなのもこのためです。
ちなみに、2020年の夏の土用の丑の日は、7月21日(火)と8月2日(日)になります。
このように、もともと土用の丑の日は、あくまで日付を表す言葉で「うなぎの日」のような記念日的な意味合いはないんですよね。笑
恵方巻と同じで、うなぎ屋さんと蘭学者がマーケティングの一環として意図的に仕掛けた日なんです(恵方巻よりも歴史は段違いに長いのですが)。
だけども、うなぎに含まれる栄養素には、めまい、疲れ、手足のしびれ、低下した視力や体力を回復させる夏バテの防止や改善の効果があって、疲労回復や滋養強壮へのアプローチも絶大です。
もともと日本には「名前の中に「う」が付く食べ物は縁起がいい、夏バテしない」という考え方が定着していて、「う」が入るのに加えて、夏の暑い日を乗り切るために、スタミナ満点のうなぎを食べることは、とても理にかなっていますね。
土用の丑の日のうなぎ以外の献立のおすすめは?
そうはいっても、「私、うなぎが苦手で食べられないんだよなぁ・・・」という人も少なからずいらっしゃると思います。
それでは、うなぎの味や食感が苦手で食べられない人は、土用の丑の日を楽しむことはできないのでしょうか?
先程の話を思い出して欲しいのですが、もともと日本には「名前の中に「う」が付く食べ物は縁起がいい、夏バテしない」と考えられています。そしてこれは結構本当です。
名前に「う」が入っていて、しかも食欲増進や滋養強壮などの夏バテ防止作用がある食材はかなりあるのです。
うどん、うり(キュウリなど)、梅干し、牛肉などなど、、どれも、うなぎに匹敵するくらいの夏の定番食材ですよね?
牛うどんやキュウリの梅和えなどなど、献立には困らないでしょう。これらの食材がバランスよく取り入れられていれば、全ておすすめといえます。
「うなぎが苦手だけど、栄養たっぷりの食べ物で夏バテを防止したい!」そんな方は、好みの「う」が付く食材で代用して、それぞれの土用の丑の日を楽しんじゃいましょう!
土用の丑の日の由来についてまとめ
|
土用の丑の日という日自体は、とても昔から日本に存在します。
その日にうなぎを食べるようになった起源は江戸時代と比較的新しく、しかも鰻屋さんのマーケティング広告戦略だったのは驚きですね。
ただし、事実として、うなぎを食べることは夏バテ防止の効果がばっちりありますし、この習慣の発案者である平賀源内さんの策略にまんまと乗っかかってしまってもいいのではないでしょうか?
また、名前に「う」のつくもので、夏に食べると元気になれる食材はたくさんあります。うなぎが苦手な人はそちらで代用して、土用の丑の日を満喫しましょう。
今年のあなたの夏が、とても楽しくエネルギッシュな毎日になることを祈っています♪
関連記事↓
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。