「明日でウチも御用納めだねー」
年末頃、あなたの会社には、こういうふうに言ってくる上司や同僚の方はいるでしょうか?
御用納め(ゴヨウオサメ)・・・?聞いたことのない言葉だな、と思ったかも知れません。
「仕事納めじゃないの?」とも、思ったかも知れませんね。
御用納めと仕事納めって同じ意味なのでしょうか?それとも違う意味?
今回の記事では、御用納めと仕事納めの意味や使い方、違いなどを説明していきます。
御用納めと仕事納めの違い、意味って何なの?
年末、正月休みに入る前日にする仕事のことを、一般的に仕事納めと呼びますよね?
学生時代の同級生と忘年会の予定などを計画するとき、「そういえばお前の会社、仕事納めっていつ?うちの会社はさー・・・」なんて言葉を交わすこともあるのではないでしょうか。
ですので、社会人にもなれば、仕事納めって言葉は日常の会話の流れの中で自然に出てくるほど自然なフレーズです。
・・・じゃあ、、、御用納めって何?どういう意味なの??ウチの会社の上司が、昨日ガッツリその言葉を使ってたんだけど!
もし、あなたの勤める会社がメーカーや商社などの民間企業である場合、あなたの上司は御用納めって言葉の使い方を間違ってることになります。笑
一般企業で、年末その年の最終日になる仕事のことを仕事納めと呼びます。
それでは、御用納めとは・・・?
辞書で御用納めを調べると、次のようになります。
官庁で、その年の仕事を終わりにすること。普通、12月28日。御用仕舞い。 [季] 冬。 ⇔ 御用始め
(出典:三省堂大辞林 第三版)
つまり、行政機関に勤めている人(=公務員)が年内最後の仕事を、御用納めと呼ぶのが正解なんですね。
また、御用納めと仕事納めの違いは呼び方だけではありません。
一般企業の仕事納めは、「はい!じゃあ12月の◯◯日で仕事納めね!」とその会社の業種や方針によって日付が異なりますが、
行政機関に勤めている公務員の場合、法律で休日が定められていますので、御用休みの日が一律で法律通りに決まっています。
これが、御用納めと仕事納めの最も大きな違いですね。
御用納めと仕事納めの使い方や語源は?
御用納めと仕事納めの意味の違いについては前項で書いたとおりです。
民間企業の年末最後の仕事が仕事納め、公務員の年末最後の仕事が御用納めです。
それでは、なぜ一般企業と公務員とで呼び方が異なるのでしょうか?
という、語源的な角度から、御用納めという意味について考えてみましょう。
「御用」とは、宮中または政府の用努、用命を言います。
よく時代劇とかで岡っ引きが事件が起こったときに、「御用だ御用だー!」と言ってるシーンを見ますよね?
厳密には与力や同心は、町奉行所から依頼を受けて活動する民間人なのですが、仕事自体は町奉行所(=今の行政)ですからね。
そういう背景が江戸時代から受け継がれているため、公務に携わる人たちの12月最後の仕事は、仕事納めではなく御用納めと呼ぶわけですね。
御用納めと仕事納めはそれぞれいつ頃なの?
先述したとおり、仕事納めの場合は会社によって異なります。
ただし、法律で行政機関のお休みは12月29日から1月4日までと決められているため、民間企業もこれに合わせて、だいたいこの範囲から差し引きされる感じですね。
御用納めの場合は、もちろん法律で決められたとおり、12月から1月4日までになります。
まとめ
もし仮に、あなたの会社の同僚や上司が御用休みという言葉を使った場合、「覚えたての単語だったから使いたかった」みたいな心理が働いたのかも知れません。笑
ただし、民間企業が御用休みと言うのは間違った使い方ですので、その方が親しい間柄でしたらやんわりと訂正してあげましょう。。。
何にしても、仕事納めや御用納めの日がやってくるのが今から待ち遠しいですね。
年末最後のお仕事まであと少し。体調など壊さない範囲で頑張っていきましょう!
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