初詣でお寺に行くのはおかしいの?神社との作法やマナーの違いを解説

初詣といえば、神様に感謝の気持ちを捧げ、新年の願い事を伝える大切なイベント。

ですが、「そういえば自分って家に仏壇があるし仏教徒だった!神社の代わりにお寺に行ってもいいの?」と疑問に思う瞬間があるかもしれません。

今回の記事では、仏教徒の初詣はお寺と神社のどっちに行けばいいのか?お寺と神社の違いは何なのか?お賽銭などのマナーや作法は違うの?といった疑問に答えていけたらと思います。

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初詣に仏教の人は、神社とお寺どっちに行けばいいの?

家には神棚ではなく仏壇がある。神道ではなく仏教。日本ではそんな家の方が多いのに、お正月の初詣は多くの日本人たちで賑わう。

この事実からお察しがつくと思いますが、基本的には仏教徒が初詣のために神社に行くことは問題ありません。(ただし、宗派によって異なるところもあるようです)

また、当然ですが「うちは仏教だから」と初詣をお寺ですることも、もちろん全く問題がないんです。

 

もともと日本という国は特殊で、12月24日から1月1日までの1週間たらずで、キリスト教と仏教と神道のイベントを一気にこなしてしまうパワフルな宗教観があります。

宗教観というか、「楽しそうならどんな行事だって同じように楽しんじゃおう!」という柔軟さですね。

 

日本のは八百万(やおよろず)というように沢山の神様がいらっしゃって、どの神様が一番偉い!みたいな順番を付けるこだわりがそんなにありません。

どの神様も同じように大切だし、色んな神様がそれぞれの分野で全員一等賞だ!という柔軟性を持っています。これも、八百万の神様たちがいる寛容な風土で育った、日本人の特徴なんですね。

「神様仏様(かみさまほとけさま)」なんて言葉を日常でよく使ったりすることからも、そのことが伺えかせんか?笑

 

ですので、初詣に神社に行くこともお寺に行くことも、どっちの方がいいか?ではなくてどっちも正解なんです。

ただし、、先ほども書きましたが、神道の人がお寺へ初詣に行くのはOKでも仏教の人が神社に初詣に行くのはNGという宗派や地域もあります。

神社の側がウェルカムだとしても、あなたの宗派や地域が良くないと言うならそれに従ってお寺で初詣を行う方がいいでしょう(これも素敵なこだわりだと思います)。

ちょっと話が脱線してしまいましたが、表題の「初詣でお寺に行くのはおかしいの?」という質問の答えは、全然おかしくありません!ってことになりますね。

 

初詣のときの仏教と神道の作法に違いはある?

さて、今度は、

「お寺に初詣に行くときは、作法やマナーに気をつけるべきことはあるの?」
「仏教と神道の初詣って、それぞれのやり方に違いはあるの?」

という疑問にお答えしていこうと思います。

初詣に行く際の、作法やマナー、やり方については以前の記事にまとめてあるので、よろしければこちらもご参考にされてみてください。

初詣のやり方やマナーはどうする?鳥居のくぐり方からお賽銭まで解説

 

まず、お正月にお寺に行くことを、正しくは修正会(しゅしょうえ)と呼びます。

名称的なことを指して「お寺に初詣に行くのはおかしい」と言われれば確かに一理あるということです。

修正会の期間はお正月からの7日間。初詣と同じですね。

 

お寺の参拝方法は、神社の場合と大きな差はありません。鳥居がないとかお線香があるとか細かな違いはありますが。

・山門の前で一礼する

・手水舎で手や口を清める

・お線香をあげる

・本堂に入りお賽銭を入れて参拝

というのが正しい手順ですね。神社の場合は神様が通る道である真ん中を歩いてはいけないと決まりがありますが、

お寺は神様がいる場所とは違うので、基本的には決まりはないです(ただし宗派によっては真ん中NGというところもあるようです)。

 

手水舎での身の清め方は、神社で初詣をするときと同じです。右手を清め左手を清め右手に柄杓を持ち替えて口を清め柄杓を持っていた手を清め最後に柄杓を清めて元の場所に戻しましょう。

そのあとにお線香をあげてから、お賽銭を入れて参拝です。

 

このように、神社の初詣もお寺の修正会も、マナーや作法、手順にはそれほど大きな違いはありませんが、根底にある宗教的な意味での精神性が少し異なります。

神社には神様が住まう場所という考えがあり神様に直接感謝の気持ちを告げ、また新年の無事や平安、抱負を祈願し宣言する場所です。

一方お寺は本来僧侶が住まい勉強するための場所なので、特定の神様が住んでいるわけではないです。しかし新年の無事や平安、抱負を祈願し宣言するという本来の目的に変わりはありません。

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もっとも、「苦しいときの神頼み」というように、神社での初詣はお願い事をして神様の力をお借りすることも目的の一つですが、

お寺での修正会の場合は、そういう神頼みしたくなっちゃうようなことを、自力で成し遂げたり乗り越えたり出来るように祈願するという精神性にもとづいた意味があります。

もっとも、神社のおみくじの話でも書いたように、初詣での祈願も自分の力で何とかするためのアドバイスを神様に求める以上、お願い事を叶えるのは自分自身!ですが、お寺の方が”自力本願感”が強い気がしますね。

 

お賽銭をお寺に入れるのマナーは神社とは違うの?

初詣との違いは、初詣よりも”自力本願感”が強いところでしょうか。また、仏教では基本的に自分の欲を捨てた方がいいという無我という発想が色濃く根付いています。

神社の場合は神様への捧げものとしてお賽銭を入れますが、お寺でのお賽銭の意味はお布施です。そしてお金を自ら手放し欲を捨てるためという意味合いがあります。

また、修正会の目的は前年の反省をして悪を正すことされています。

一見すると初詣と同じですが、言葉のニュアンスがやはりどこか自力本願寄りな気がしますね。ここでもお寺での仏教の方がストイックな印象を受けます。

 

お賽銭を入れる手順は、

・本堂や本尊一礼してお賽銭箱に静かにお賽銭を入れる

・鰐口(わにぐち)などの鳴らし物があれば1度打つ

・そっと両手を合わせ合掌します。初詣とは違うので二拝二拍手一拝に含まれるような拍手はしません。

・一礼をして完了

初詣との大きな違いは、鳴らし物が鈴ではなく鰐口であることと、二拝二拍手一拝が合掌だということでしょうか。

お寺で拍手をしてしまうとかなり恥ずかしいことになるので笑、そこだけは注意しておきましょう。

 

まとめ

というわけで、お正月は神社に行ってもお寺に行っても、どちらでもOKです!あなたのそのときの気分や精神状態などで選ぶのもいいかもしれませんね。

ただし、作法やマナーは微妙に異なりますので、そこは気をつけてください。。

新年の決意や願望を祈願するお正月。感謝の気持ちをもって素敵に過ごしてくださいね!

 

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