この何年かで、コーチングという言葉やそれに関連する用語が、幅広く普及するようになったように思います。
それに伴い、コーチングとカウンセリングの違いについてや、コーチングが自分に向いているのか?向かないのか?などと疑問を持つ声も見かけるようになってきました。
今回の記事では、コーチングとカウンセリングの違いや、コーチングが合う人と合わない人、コーチングが怪しいとか胡散臭いと言われることの実態などについて書いていきたいと思います。
コーチングとカウンセリングの違いは何?
コーチングとカウンセリングの最大の違いは、コーチングは夢や希望、目標などに向けての行動変容を目的とするものなのに対して、カウンセリングは悩みや不安、問題などの解決を目的とするものだということです。
「どうしても叶えたい目標があって、それに向かってモチベートしてくれる人がそばにいて欲しい!」という場合はコーチング、
「今抱えてる問題が重たすぎて、モヤモヤが止まらない。誰かに相談したい&話を聞いて欲しい」という場合はカウンセリングを受けることが適当とされています。
ザックリとわかりやすく言ってしまうと、ポジティブな人のためにあるのがコーチング、ネガティブな人のためにあるのがカウンセリングと言うこともできるかもしれません。
コーチングに向いている人と向かない人、合う人と合わない人の特徴とは
先のようなコーチングとカウンセリングの違いからも分かるように、コーチングに向いている人というのは、明確な目標があるポジティブな人です。
コーチングという言葉を日本に広く普及させた苫米地英人さんの多くの著書によると、
・ゴール(人生の最終目標)は現状の自分では考えが及ばないほどに遠くに設定するのが良い
・ゴール(人生の最終目標)は「世界平和」など、自分以外の人が幸せになれるほどの規模のものが良い
といったことが語られています。
また、「多くの自己啓発書に書かれているような”目標をできる限り鮮明にイメージしよう”、”まずは小さなできることからコツコツと小さな目標の達成を積み上げていこう”という考え方は間違っており、自分を現状に留めてしまうので害悪にもなり得る」と語られています。
・・・これについては、私は何とも言えないですね。ジョセフ・マーフィーの著書のとおり目標を鮮明にイメージすることを実行しながら成功した人は沢山いますし、
できることからコツコツとで成功した人や、目の前のことにひたすら取り組んできただけで明確な目標なんて持っていない人も多くいます。
ですから、どの成功法則や方法論が正しくて間違っているか?というのはファクトとして言い切れないところがあります。
ただし、苫米地英人さんの言葉のとおり、とんでもなく手の届かないところに、自分以外の人の幸福の最大化を含んだ大目標を設定することが、果たして自分の現状がいっぱいいっぱいな人にできるのか?というと疑問です。
少なくとも私は、自分がうつ病やパニック障害で苦しんでいた時期に、そんな果てしない目標を思い描くことは不可能でした。
「それよりも、今苦しんでいる自分の病気や問題をいち早く何とかしたい」の気持ちが遥かに強かったです。
私はカウンセリングによって心と人生を救われた人間ですが、当時の私のような超絶ネガティブな自分がコーチングの理論を学んでも、おそらく理解も行動もできなかったと思います。
「理屈ではわかるんだけど…」状態になっていたように思います。
コーチングの理論を知っている人から見ると、明らかに理論から外れていて間違ったことをしている人でも成功している人もいますし、コーチングを受ける側の向き不向き、合う合わないは人や置かれている環境によってそれぞれ変わってくるなー、というのが私の見解ですね。
コーチングって怪しいし胡散臭いけど効果があるの?
コーチングという言葉自体がまだまだ新しいものだからからか、ネット上では「コーチングは怪しい」とか「胡散臭い」といった声が少なからず見られます。
けれども、コーチングそのものの実績だけを見れば、確実に効果が上がった例は沢山あります。
たとえば、コーチング講師の元祖といえばアメリカのフットボールチームのコーチだった、ルー・タイスという人物がいます。
ルーはフットボールコーチだけではなく、他ジャンルのスポーツマンからビジネスパーソン、各界の大物有名人まで、実に様々なクライアントたちをコーチングし、実際に高い効果を上げています。
最下位のアイスホッケーチームが、ルー・タイスのコーチのおかげで試合で優勝できたというのも有名な逸話です。
ですので、コーチングに効果があることは間違いありません。
どちらかというと、コーチングそのものがどうか?というよりも、それを実際にコーチングしているコーチの側に問題があって、その結果「コーチングは怪しいor胡散臭い」とされる場合がほとんどでしょう。
また、日本でもどこかの自称コーチからコーチングを受けた後にクーリングオフを希望する人が実際にいることから、事実として詐欺的なことを働く人も一定数いるようです。
間違った人からコーチングを受けないようにするためには、コーチング協会が認定を出しているか?
コーチにコーチングの基本スキルがあるか?などをしっかりと調べる必要がありそうですね。事実関係を調べるのはもちろん、口コミなど含め詳細にリサーチした方が、当然ながら被害に合う確率は減るでしょう。
先に書いたように、コーチングの理論から外れていて間違っているからといって、成功哲学などの啓発方法が全く効果ないということはありません。理論からは逸脱していても、要は受けた側の人がHAPPYになるなら何でもいいと私は考えています。
けれども、いずれにしても、ネット上で悪い評判が目立つようなコーチの方にコーチングを依頼するのは止めておくのが得策といえるでしょう。
コーチングについてのまとめ
コーチングそのものは、確かな実績もあり、高い効果を見込めるものといえます。
けれども、心に大きな不安を抱えている人や精神的な病気になっている人へのコーチングの効果は薄いと思います。その場合は、まずはカウンセリングで問題を解決させることが先決でしょう。
私自身の経験だけで言うなら、ポジティブであればあるほど効果があり、ネガティブであればあるほど効果がないと思います。
コーチングについては、苫米地英人さんの書籍に詳細に記載されていますので、基本的な知識を身に付けたい方は、まずはそちらを何冊かお読みになられるのが良いと思います。
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