正月のアイコン的存在として、平安時代から愛され続けている鏡餅。
その最大の弱点は、水分と菌の付着により発生するカビだと思います。
今回の記事では、鏡餅にカビが生えてしまった場合の対策や、食べてもいいか食べてはいけないか?
予防への奮闘むなしく、カビが生えてしまった鏡餅はどうすればいいのか?について書いていきます。
鏡餅にカビが発生!取り方はどうするの?
詳しいことについては後ほど記述しますが、重要なことを先にお話しさせて頂きます。
カビが発生してしまった鏡餅は食べられません。
(インターネットで調べてみると「鏡餅にカビが生えていても、食べられる」といったことが書かれているサイトも見かけますが、
当サイトでは「カビの生えた鏡餅は食べてはいけない!」を全力で推奨しています!)
ですので、
「本来、鏡餅は神様への捧げる物なのに、その捧げ物にカビが生えてしまっていては申し訳ない」
「友人を家に招待するときに、カビが生えた状態の鏡餅を見せるのはビジュアル的にどうかと思う」
などの”人が食べる以外の目的”を前提とした上で鏡餅に生えたカビの取り方について書かせて頂きます。
鏡餅に生えてしまったカビを取り除きたい場合は、キッチンペーパーなどザラザラした固めの紙を水で湿らせ、少し強めにこすると、意外と簡単にカビを落とすことが出来ます。
局所的に濃いめのカビが付いてしまっているときは、包丁を使いカビの表面をピンポイントで削ればこそげ落とせます。
また、広範囲にかつ頑固にカビがびっしり生えてしまっていてキッチンペーパーだけだと心もとない状態でしたら、少し手が疲れますがタワシに水を付けてゴシゴシと磨けば大丈夫です。
いずれの場合も、電子レンジで短時間温めてから実践するとお餅が柔らかくなっている分、苦労なくカビを取りやすくなりますよ。
電子レンジでお餅を加熱する際は火傷にご注意ください!
それから、鏡餅の表面が乾いた状態で、キッチンペーパーや包丁やタワシをあてがうと、カビの胞子が飛散してしまう可能性があります。
カビを取り除く場合は、道具を一度水で湿らせるという工程をお忘れなくです。。
鏡餅にカビが発生してしまう原因、理由は何なの?
「そもそも鏡餅ってどうしてカビが生えてしまうんだろう?」と疑問に思う方もいらっしゃるかもしれません。
鏡餅に限らずお餅全般に言えることなのですが、美味しいお餅であればあるほどカビが生えてしまいやすいんです。
お餅の作り方をイメージしてみてください。本格的で美味しいお餅は臼の中にもち米を入れ水を使いながら手でこねつつ、それを杵で叩いて作りますよね?
お餅にカビが生える大きな原因は水分と菌です。美味しいお餅を作るためにはどうしても水は使うことになります。
また、どんなに綺麗に洗っても人の手には酵素や菌が付着しています。
もっとも最近では、お母さんが握るおにぎりは、人の手に宿る酵素や常在菌のおかげだという科学的論拠を唱える人もいますし、菌自体が悪いということはないんです。
ですが、菌がカビの原因になっているという事実は変わらず残ります。
さらに、お餅は糖分をふんだんに含んだ食材です。カビは糖分を多く含む穀類との相性が良いですし、どうしても良質なお餅ほどカビの促進を促してしまいます。
鏡餅にカビに対する効果的な予防策については下記の記事をご参考にされてみてください。
鏡餅にカビが生えてても食べれる?食べれない?
私自身、いろいろなサイトを見てみましたが、
「鏡餅にカビが生えててもその部分を取り除けば食べられる」と書かれた記事が多く驚きました。
冒頭で結論を書いたとおり、目に見える表面のカビを取り除いたところで、その鏡餅は食べない方が良いです。
鏡餅に生えるカビは20種類以上あると言われていて、その中には食中毒を起こさせるカビもいれば、アレルギー反応を起こさせるカビもいます。
発ガン性物質を生産するカビまでいるのです。特にお餅に発生するカビ毒は悪性の高いものが多いという報告もありますからね。
そしてカビが生えている部分を取り除いただけでは根本的な解決にはなりません。
カビの本体である菌糸を肉眼で確認するのは非常に難しく、目に見えるカビが生えている時点で、菌糸が鏡餅中にビッシリと張り巡らされてる可能性が高いです。
”目に見えないカビもある”し”目に見えるカビを発見したときには目に見えないカビもばっちり生えている”と思った方が良い、ということですね。
とくに、小さなお子さんがいらっしゃる家庭では、絶対に食べさせない方が良いでしょう。
カビが生えてしまった鏡餅は処分するときどうすれば良いの?
カビが生えてしまったとはいえ、神様への捧げ物ですから、そのまま生ゴミとして「ゴミ箱へポイッ!」とはあまりしたくないですよね?
半紙や白紙を用意して、神様に感謝の祈りを捧げ、塩を振ってお清めしてから捨てるようにしましょう。
また、神社では1月15日にどんど焼きという神事を行っています。
これは年末年始にお迎えした歳神様をお炊き上げとともにお見送りするというものです。
どんど焼きは門松や正月飾りなど、歳神様をお迎えするための物がすべて対象ですが、もちろん鏡餅も例外ではありません。
時間に余裕があれば、神社に鏡餅を持っていき、煙となって天に帰られる歳神様をお見送りしたいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
しつこく繰り返してしまって申し訳ないのですが、カビの生えてしまった鏡餅は、食べないようにしましょう。
正月早々、家族みんなでお腹を壊してしまった・・なんて悲し過ぎますし、お腹を壊したでは済まないようなことになってしまうかも知れません。
ただし「神様が宿る鏡餅なのだから、カビを取り除いて綺麗な状態にしておいてあげたい」ということでしたら、
それはとても素敵なご利益を授かれそうな心がけだと思います。
そういった場合は、ゴシゴシとばっちりカビを落としてしまいましょう!
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