ストレスの軽減から集中力UP、さらにはダイエットまでと、様々な面から人生を豊かにしてくれることで注目されているマインドフルネス瞑想。
けれども、一方でマインドフルネス瞑想を「危険だ」とする声もあります。確かに効果がありパワフルな方法だけにやり方を間違えるとデメリットに繋がることもあるのです。
今回の記事では、マインドフルネス瞑想の危険な実践方法と、それに伴う禅病や魔境のデメリット。そしてデメリットの回避方法について書いていきたいと思います。
マインドフルネス瞑想って危険なやり方なの?
マインドフルネス瞑想の始まりは日本の「禅(ぜん)」の修行にあるといわれています。禅の目的は心を無にすることで森羅万象に共通する仏(ほとけ)と一体になることです。
これだけ聞くとなんだかとっつきにくいようなスピリチュアルな印象を受ける人も少なくないかもしれませんが、現代では脳科学の観点から禅の体系は注目されるようになりました。
この禅の体系を、脳科学の最先端であるアメリカが脳トレーニングの一環として再構築、発案したものが「マインドフルネス瞑想」です。
先述したとおり、マインドフルネス瞑想の効能は非常に幅広く、ストレスの軽減から集中力UP、さらにはダイエットまで効果が確認されていて、
今や会社の研修や医療機関など多くの場所で積極的に取り入れられています。
しかし一方で、「マインドフルネス瞑想が危険だ」と声を挙げる方もいらっしゃいます。その理由は何なのでしょうか?
マインドフルネスに関わらず、多くの瞑想方法は自分の身体に意識を向け、観察することが要である場合が多いです。この観察に集中することができれば瞑想の強い効果を体験することができる。
しかし、物事を理屈で考えるのが得意な左脳型の人がマインドフルネス瞑想を実践すると「このやり方で正しいのだろうか?」、「ちゃんと集中できているのだろうか?」と、つい考えてしまいがちです。
そういう「もしかしたら瞑想ができていないのかもしれない・・・」といった不安や葛藤が、瞑想への集中を妨げ、却って瞑想前よりも状態が悪くなってしまうらしいのです。
たとえば、時計の針の音が気になったとき「気にしないように!」と思えば思うほど、針の音が気になってしまいますよね?
マインドフルネス瞑想の効果が逆向きに働いてしまう人というのは、この時計の音を気にする就寝前の人のように、自分の心の動きの正否をつい気にしてしまう人が多いのです。
もっとも時計だったら電池を抜いてしまえば音が鳴らないようにすることができますが、心に浮かび上がってくる感情は同じようにはいきません。
私がおすすめしているのは「ネガティブな気持ちや不安が湧いてきたら、それをそのまま観察対象に含める」感覚でマインドフルネス瞑想をすることです。「瞑想に集中できない・・・」という感情でさえも瞑想の材料として活用するのです。
以前、自律訓練法の記事にも書きましたが、瞑想のコツは「気楽に、楽しく」にあります。不安な葛藤という気持ちやネガティブな感情が湧いてきても、「それはそれ」と受け流しながら瞑想を続ければ良いでしょう。
マインドフルネス瞑想のデメリット?禅病の症状とは
先ほど、マインドフルネス瞑想は日本の「禅(ぜん)」をベースに考案された瞑想法であると書きましたが、あなたは”禅病(ぜんびょう)”という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
禅病とは、禅に集中し過ぎることで頭痛や吐き気などの症状をもよおしてしまう状態を指します。瞑想を頑張りすぎてしまうことで引き起こす、瞑想の過剰摂取による症状と言うことができますね。
これも、マインドフルネス瞑想を実践している最中に「正しく瞑想をできているのか」と考えすぎてしまう方に特に起こりやすい症状です。
そもそも瞑想に集中することは頭を空っぽな状態にすることと同義ですから、「瞑想を頑張りすぎる」という言葉自体が矛盾しています。
マインドフルネス瞑想でも自律訓練法でも、実践の最終段階では「額のあたりが涼しくなってくる」感覚を得ることができます。
しかし、瞑想を「頑張りすぎる」状態というのは、頭に血が上っている感覚に近く、額が熱くなってくる場合が多いのです。
ここでも大切なのは、「気楽に、楽しく」という心構えです。
「ま〜た余計な考えが浮かんでるなー。ま、いいか。そのうち消えるだろう。でも別に消えなくても良いんだけどね。今のままでもきっと集中できてるし」
これくらいのアンニュイで楽観的な感じで気楽にマインドフルネス瞑想に取り組んでいる人の方が、瞑想の効果を存分に引き出せる場合が多いのです。
マインドフルネス瞑想と魔境の関係と回避方法
マインドフルネス瞑想の危険性について語る上で、先の禅病とワンセットで覚えておいた方がいいのが魔境(まきょう)という状態です。なんだか文字を見ると怖い言葉ですね。汗
Wikipediaで魔境という言葉について調べてみると、
「魔境(まきょう)とは、禅の修行者が中途半端に能力を覚醒した際に陥りやすい状態で、意識の拡張により自我が肥大し精神バランスを崩した状態のことを指す。」とあります。
これは、瞑想状態に入り込みすぎることによって、現実と瞑想世界の境目が曖昧になってしまうことで起こる症状です。
特に神秘体験とか悟り、特殊能力の会得などスピリチュアルな効果を瞑想に求めがちな方は気をつけた方が良いでしょう。
魔境にとらわれてしまうと、現実世界でありもしない音や光、幻覚を見えることがあります。そうなると日常生活にも支障をきたしてしまいますよね?
魔境に入らないようにする回避方法は簡単です。マインドフルネス瞑想を終えるときにしっかりと、瞑想世界から現実世界へ戻ってくるための消去動作を行えば良いのです。
消去動作は瞑想世界から現実世界へ戻ってくるきっかけになるものでしたら何でも構いません。私の場合は、瞑想が終わるときに、手足を動かし背伸びをし、そして目をギュッとつぶってから開くようにしています。
消去動作を行って瞑想状態をリセットすることができれば、魔境にとらわれる心配はなくなりますので、ご安心頂けたらと思います。
マインドフルネス瞑想についてのまとめ
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スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツなどのお金持ちや、トップビジネスマン、今をときめく芸能人やスポーツマンなど、マインドフルネス瞑想を活用することで成功を手にしたという人は非常に多いです。
それほどパワフルな方法ですが、「頑張らなきゃ!」と頭に血をのぼらせたり、瞑想世界から帰ってこれなくなってしまったりすると危険を伴うことも事実です。
・気楽に楽しみながら
・消去動作は確実に
この2点を念頭に置いた上で、マインドフルネス瞑想に助けてもらいながら、日常を豊かで実りあるものにしていきたいですね♪
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